名古屋市港区港栄4丁目3-5
花粉症をお持ちの妊婦さんへ
2021年2月8日
カテゴリー: 花粉症
花粉症をお持ちの妊婦さんへ
花粉の飛散期が近付いてきました。
新型コロナの流行もあり、妊娠中の方にはひと際心配が強い時期だと思います。
妊娠中はホルモンバランスの影響で体に水分が溜まりやすく、鼻詰まりも起きやすくなりますが、なかなか思うようにお薬が使えません。
少しでも楽になって頂けたらと思い、できる限りの対処法を書きますね。
当院では5カ月に入ってからは下記の治療を行っています。
(4カ月までの方は、赤ちゃんの大事な器官が作られる時期なので、積極的な投薬は
行っていません。)
- 漢方の内服(小青竜湯を使用します。主にサラサラの透明の鼻水に効果があります。)
- 血管収縮薬の点鼻(妊娠期以外は、薬剤性鼻炎の原因になるので、積極的には処方していませんが、一時的に鼻詰まりが取れるので、眠れない時などには効果があります。)
- 蒸しタオルなどで鼻を含む顔面を温めます。
- 副鼻腔炎があれば、抗菌剤治療を行います。
- 鼻うがい(鼻水、鼻詰まりが取れる上に、鼻腔内に入り込んだ花粉を除去できます。)
- 上記でもつらい症状があるようであれば、短期的に抗ヒスタミン剤を2週間程度まで
使用します。
妊娠中は、色々としんどく心配事もあるので、少しでも楽になって頂きたいのですが、
なかなか胸を張ってできる治療がないのが現状です。
また妊娠前に舌下免疫治療(スギ、ダニ)を導入しておくと、妊娠中も継続できます。
(注:妊娠中に新規の導入はできません。)
色々と神経を使ってしんどい今年ですが、少しでも楽になって頂けたら嬉しいです。
文責:荒木