名古屋市港区港栄4丁目3-5
嘔吐・下痢があるときの水分摂取について
2017年12月11日
カテゴリー: 排便
小さなお子さんで嘔吐や下痢が強いときは脱水に注意です。
胃腸炎のときは自宅で正しく飲んで脱水を防いだり治療しよう、という経口補液療法が有効です。嘔吐や下痢をしているときでも、腸は水・糖分・塩分の吸収能力がちゃんとあります。経口補液療法は軽〜中くらいの脱水症の治療として点滴と同じくらい効果があると言われ、点滴するよりも安全で家庭でもできる治療法です。
・飲むもの
オーエスワンOS−1(ゼリーもあります)やアクアライトORSがおすすめ。
水分、塩分、糖分の割合が脱水の予防・治療に適しています。
・飲み始めるとき
嘔気や嘔吐がある程度おさまったら、なるべく早く飲み始めます。
・飲みかた
嘔吐の直後や嘔気が強いときに無理に飲ませようとすると吐くことがあるので、5〜20mlなど少量ずつを5〜10分おきに与えるなど様子をみながら焦らずやってみてください。
すでに嘔吐や下痢をたくさんしてしまっている場合は、まず50ml×体重kg(例:10kgなら500ml)を4時間くらいかけて与えてください。
嘔吐や下痢があるたびに補うべき水分の量の目安は、嘔吐1回したら2ml×体重kg(例:体重10kgなら20ml)、水っぽい下痢を1回したら10ml×体重kg(例:体重15kgなら150ml)と言われています。
あくまで目安ですのでできる範囲内でやってくださいね。
がんばって飲ませていただいても嘔吐や下痢がひどいと脱水が進むことがあります。半日以上おしっこがでない、泣いても涙がでない、顔や体が小さくなった、活気がなくぼーっとしている、などの症状がありましたら必ず受診してください。
参考:小児の薬の選び方・使い方改訂4版 6小児の経口補液療法
安藤