名古屋市港区港栄4丁目3-5
カテゴリ「耳・鼻」のブログ記事
風邪やアレルギー、副鼻腔炎の時ですが、特に夜に鼻詰まりでお困りの親御さん、お子さん
が多いのではないでしょうか?
自宅での鼻吸い、鼻かみなど工夫していただいておりますが、なかなか夜寝付けない、
鼻水がのどにおりてきて咳が出てしまうときなどは、お薬が残っていても、当院では
鼻水を吸って、吸入しております。
夜の鼻詰まりの原因になる場所は、自宅での鼻吸い、鼻かみでなかなか取り切れないことも
多いです。
細いシリコン製の吸引の道具を使って、上咽頭と呼ばれる鼻とのどの間の場所
まで吸っていますので、またお声かけくださいね。
お子さんはとても嫌がりますが、一度スッキリとした感覚を覚えると
我慢して処置してくれることも多いです。
またシリコン製の柔らかいチューブなので、気持ちが悪い感覚がありますが、痛みは見た感じ程はありません。
また乳児、幼児のお子さんは麻黄湯という鼻詰まりに効果のある漢方を併用
することもあります。漢方は飲み始めたら飲めるお子さんも多いので、またお尋ね下さいね。
おたふくかぜによる難聴
2018年8月4日
カテゴリー: 耳・鼻
おたふくかぜというと耳の下がパンパンに腫れて、熱が出て、幼少期に皆がかかる病気と思われる方も多いと思います。
今、日本小児科学会はおたふくかぜの予防のために2回(通常1歳と年長)のワクチン接種を勧めています。
今でも感染しあえばより強い免疫ができると思い、意図的に感染させようとする方がおみえになりますが、それはおすすめできません。
おたふくかぜの合併症として、髄膜炎、精巣炎がよく知られていますが、成長した後に気が付かれる原因不明の難聴は、おたふくかぜにかかったことが原因のこともあります。
日本耳鼻咽喉科学会では、おたふくによる難聴の調査を行い、2015~2016年の2年間に300人以上の発症の調査結果を報告しています。
今回の調査では、学童のお子さんだけでなく、20代から30代の子育て世代の方の発症も多く、お子さんからの感染と考えられています。
片側だけでなく、両側の難聴になる方、平衡機能障害も一緒に起こる方もみえ、また難聴の程度は治療したにも関わらず、高度な後遺症が残ることも多いです。
おたふくかぜにかかった前後に、めまい、嘔吐、吐き気を伴う場合は、おたふくによる難聴の可能性も考えて、耳の状態について診察を受けましょう。
また片側の難聴では、日常生活に支障がないため、お子さんでは難聴に気が付かれずに経過することもあります。
予防できる病気ですので、水痘同様に積極的な接種を勧めています。
当院では自費で2回目の接種を行っていますので、ご希望の方はお尋ねください。
文責 耳鼻咽喉科 荒木
夜中の急な耳の痛み
お風邪の前後にお子さんが急に耳が痛いと言い出したら・・・
前後に鼻水を伴う症状があったり、発熱、不機嫌などの症状があったら
急性中耳炎の可能性があります。
痛みは夜中に悪化することも多く、親御さんは心配になり救急外来に受診されることも多いです。
。
しかし夜中に耳鼻咽喉科医の診察が受けられる病院は残念ながら
少なく、鎮痛剤にて帰宅、翌日受診になることも多いです。
自宅に以前処方された解熱剤が残っていたら、使用して経過をみることも
良いかと思います。ただし、量や期限はご確認ください。
翌日は必ず、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
痛みが引くと、鼓膜の状態を診なければ判断がつかないことも多く、
滲出性中耳炎に移行することもあります。
途中から自覚症状はなくなり、大人であれば耳が塞がった感じが残るの
ですが、お子さんは訴えなくなります。
また一度診断されたら、しっかりと治ったことを確認してもらうまで
通院することをお勧めします。
おうちの方が救急事態と判断したら・・・
日曜、祝日、年末年始は名古屋市医師会急病センターで耳鼻咽喉科医の当番医が
診察を行っております。
私も年に数回出務しており、名古屋市内の耳鼻咽喉科医
が輪番で診察をしております。下記をご参照ください。
文責:荒木幸絵